「しんぶん赤旗」2007/1/17
知事秘書課が自民の業務、政党懇親に公費 
党県委員会が抗議
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県に申し入れる堀江県議候補ら日本共産党の代表 長崎県の金子原二郎知事が自民党祝賀会の仕事を職員にさせたり、交際費を政党との懇親に使っていた問題で、日本共産党長崎県委員会(山下満昭委員長)は十六日、同知事に対し厳重に抗議するとともに、自らの見解を示し厳正に対処するよう申し入れました。

 中田晋介県議、ふちせ栄子党国会議員団県事務所長(参院選挙区候補)、堀江ひとみ長崎市議(県議候補)、中田ごう、内田隆英両長崎市議、牧山隆党市医療福祉部長、中西あ
つのぶ党市青年学生部長ら七人が参加しました。

 金子知事は、二十二日に予定されていた谷川弥一衆議院議員の自民党副幹事長就任祝賀会で、秘書課が事務局としておこなった案内状の発送や出欠確認を業務として黙認。同課は課長名と電話、ファクス番号を記した案内状を発送し、回答を受け付けていました。

 また同知事が、日本共産党以外の国会議員や県議のパーティー、政党の資金集めパーティーなど公金である交際費から会費名目で支出(二○○一年から○六年十一月までに約百五十万円)していたことが明らかになっています。

 堀江市議らは知事の行為について、「公務員の職務権限専念義務(地方公務員法三十五条)に違反するだけでなく、県職員の政治的中立の観点からも重大」、「政党や議員への公費支出の違法性は大阪高裁判決でも明らか」と指摘。「公金に対する幹部職員の感覚が問題になっているさなか、県民は納得しない」とのべ、知事が二つの問題で自らの見解と責任を明確にし、交際費からの政治家への支出の全容を明らかにすること」などを求めました。

 応対した同課の池松誠二秘書課長は二つの事実を認めたうえで、「(祝賀会の事務は)職務の一環」と開き直り、「交際費の使い方は再検討する」と答えました。

 金子知事は県庁裏金問題でも、裏金の存在を知った直後から自らがどうかかわってきたのか詳細を説明していません。県民の間からは、「知事は職員の『意識改革』『自覚』を強調するが、教育が必要なのは知事自身ではないのか」との声が聞かれます。