佐世保市で軍事パレード 市民団体などが抗議

　長崎県佐世保市のアーケード街で４日、陸上自衛隊、海上自衛隊、アメリカ海軍佐世保基地が合同で、１９回目となる軍事パレードをしました。米軍を含め３７０人で行進しました。

　これに対し、佐世保平和委員会、新日本婦人の会佐世保支部、日本共産党北部地区委員会のメンバーは「佐世保を出撃基地にするな！」「敵基地攻撃能力いらない」などと書かれたプラスターを掲げ、抗議しました。

　これまでは「自衛隊の本来の姿を見てもらいたい」と隊員は小銃（ライフル）と拳銃を携行してパレードをしていましたが、今回は「市民の理解と信頼を深めたい」と携行を取りやめ、隊員が市民に手を振る姿もありました。

　その一方、アーケード横の島瀬児童公園をすべて事前に使用申請して占有し、反対する市民は締め出されたため、抗議行動は公園が使えずスタンディングのみとなってしまいました。

　ながさき平和委員会の冨塚明事務局長は「『本来の姿』を隠して市民を欺き、自衛隊の認知を深める狙いではないか」と指摘。日本共産党の小田徳顕市議は「反対する市民を締め出し、批判を受けたくないという意図があるのでは。日本には過去に痛苦の体験がある。その事を繰り返さない為の平和の準備が必要だと今回、改めて実感した」と話しました。