「しんぶん赤旗」2024/8/6

大石長崎県知事の迂回献金疑惑

 長崎県の大石賢吾知事の後援会が2022年2月の知事選挙で、医療法人などから286万円の迂回(うかい)献金を受けた疑惑を巡り、長崎県議会は5日、知事の説明を求める全員協議会を開催しました。県庁前では朝から市民が抗議のスタンディングをしました。

 迂回献金疑惑は、県内の医療法人など9団体が計286万円を自民党県議が代表の自民党長崎市第八支部に寄付し、同支部は同じ自民党県議が代表の後援会に支出。同後援会は大石氏が代表の「大石けんご後援会」に貸付金として286万円を移動させていました。

 2日、大石氏の後援会は286万円を政治資金収支報告書での借り入れとの記載から寄付に訂正しています。

 全員協議会では各会派の代表が質問に立ち、日本共産党の堀江ひとみ県議は「後から見て寄付が良いからと訂正する。貸付があったことを無かったことにするなど県民の理解が得られると思うのか」と追及しました。

 さらに迂回献金疑惑について、「知事は『迂回しての献金の流れを誰が考え指示したか』などと問われ、すべて知らないと答弁している。それでは県民に説明がつかない。」と述べ見解を求めました。

 大石知事は「関係者に確認したが、経緯について把握するに至っていない」と回答。堀江県議は「今、政治と金の問題がとりわけ厳しく問われている。迂回献金ではないかという県民や専門家の指摘は当然だ」と批判しました。