「しんぶん赤旗」2024/8/22

外海地区・伝統「かずら引き」

 「隠れキリシタン」の里として知られる長崎市新牧野町で、14日伝統行事の「かずら引き」が行われました。

 当日の早朝、近くの山から根っこが直径10a以上に成長した甘根葛(かんねかずら)を2本掘り出し、10数人がかりで1本の「かずら」に編み上げました。その長さは23メートルにも。

 会場の公民館には地元住民や帰省中の子や孫たちが集い、大賑わい。子どもチームと大人チームに分かれて、全力で「かずら」を引き合い、今年は1勝1敗の引き分けとなりました。

 「かずら引き」は江戸時代に始まり、1890年(明治23年)に中止したら翌年、当地に赤痢が大流行したことから、地域住民の健康を願い再開されたと言われています。

 「もうコロナは収束して欲しいですね」と、「かずら引き」後に汗を拭きながら語ってくれた里帰りの女性。その願いは叶うでしょうか。

(山下満昭通信員)