「しんぶん赤旗」2024/8/7

石木ダム事業の公正な再評価を求める市民の会

 県と佐世保市が川棚町に建設を強行する石木ダム事業について、「石木ダム事業の公正な再評価を求める市民の会」は3日、市民による石木ダム再評価監視委員会を開きました。

 2日に開かれた県公共事業評価監視委員会は、総事業費を現行の約1・5倍の420億円に増額し、完成時期を7年遅らせ2032年度とする県の案を承認。市民の会では審議内容を検証しました。

 約40人が参加。市民の会は県の評価委員会に15項目のポイントを示し審議を要請していましたが、委員長の西島和弁護士は「我々が求めていたことにはほとんどふれられなかった」と報告しました。

 参加者からは次々と審議内容に批判の声が上がり、「石木川まもり隊」の松本美智恵代表は、地質に問題がありダムの基礎処理工事の範囲が拡大されることを取り上げ、「着工後、水漏れが見つかり現在も漏れている熊本県の大蘇ダムでは、当初の5・5倍の費用がかかっている。石木ダムも地質がダムに不向きだと分かっていながら安易な考えで強行しようとしている」と訴えました。

 ダム建設予定地に住む岩本宏之さん(79)は「7年も伸ばしたら住民が亡くなったり病気で座り込みができなくなるのではないか。県はそれを待っているのか」と憤りの声を上げました。

 会として石木ダムの中止を求めていくとともに、意見書の作成などを進めることが確認されました。

 日本共産党の堀江ひとみ県議が参加しました。