「しんぶん赤旗」2024/1/22

ICANのメリッサ・パーク事務局長が長崎で講演 

 核兵器禁止条約発効から22日で3年を迎えるにあたり来日している「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のメリッサ・パーク事務局長は21日、長崎市の長崎原爆資料館ホールで講演しました。被爆者や若者など、200人以上の市民が聞き入りました。

 主催は「核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会」など。

 「核兵器のない世界へ、私たちにできること」と題して講演したパーク氏は「被爆者たちは、自らの証言を繰り返し語ることで、人類と核とは共存できないという、シンプルだが深いメッセージを勇気をもって発信してきた」と語り、来場している被爆者や市民の活動に感謝の言葉を述べました。

 「多くの国で核兵器に関する教育がほとんど存在しない。被爆者の声を中心に据えたカリキュラムが必要」だと指摘し、教育の重要性を強調しました。

 さらに、「日本は今こそ‶核の傘≠ニいう誤った考えを捨て去って核兵器禁止条約に加わるべき。それによって日本の安全が強化されるだけではなく、戦時に原爆を経験した唯一の国として、この問題について強い道徳的権威をもって語ることが可能になる」と指摘。米国の同盟国として核兵器を安全政策として捉えている限り、核軍縮をリードすることなどできないと批判しました。