「しんぶん赤旗」2024/11/12

平和賞受け核廃絶へ
ICANが長崎被災協と懇談

 2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)で条約コーディネーターを務めるティム・ライト氏と川崎哲・国際運営委員が11日、長崎市の長崎原爆被災者協議会の事務所を訪問し、田中重光会長らと面会し、懇談しました。

 現在ICANの条約コーディネーターとして、核兵器禁止条約の署名・批准の拡大に取り組んでいるライト氏は、被団協のノーベル平和賞受賞について、「大変うれしい。今こそ世界は目覚めて、核兵器廃絶のために活動しなければならない、という位置づけだと思っている。今後とも二つのノーベル平和賞受賞団体で力を合わせていきたい」とのべ、田中会長らと固く握手。メリッサ・パーク事務局長からの祝辞の手紙を手渡しました。

 田中会長は「私たちの先達が、健康不安や生活に困窮しながらも道を切り開いてきたことが今日に至った。これが最後ではなく、これからもっと核兵器をなくす運動が、世界中に燎原(りょうげん)の火のように広がっていくことを願っている」と話しました。

 横山照子副会長は、世界の若者に被爆の実相を知らせるために被爆者の証言をユーチューブで発信していることを紹介しました。

 川崎氏は「授賞式を力にしてなんとか日本政府に核兵器禁止条約に加わってもらう。日本が入れば他の国も加わる。そのためにともに力を尽くす必要があると思っている」と語りました。