「しんぶん赤旗」2024/9/5

長崎県保険医協会が署名提出

 長崎県保険医協会の本田孝也会長は3日、国が定めた地域外で被爆したために被爆者と認められていない長崎の「被爆体験者」への被爆者健康手帳の交付を国や県などに求める署名2万2880人分を大石賢吾知事あてに提出しました。

 9日には長崎の「被爆体験者」44人が、長崎県と市に被爆者健康手帳の交付を求めている訴訟の判決があり、本田会長は「体験者も高齢化している。判決を最後にして決着がつけられるよう尽力いただきたい」と語りました。

 署名は6月末から長崎県保険医協会が始めたもので、被爆者団体や反核医師の会など、県内外の団体や個人、広島の「黒い雨」被害者からも寄せられました。7月31日には鈴木史朗長崎市長に第1次分として6317人分を提出。今後、国にも提出する予定です。

 本田会長は、署名は今も届いていると述べ「被爆体験者の問題に県内だけでなく日本中から注目が集まっている」と指摘。署名を受け取った林田直浩・原爆被爆者援護課長は「高齢化が進み、被爆体験者問題は喫緊の課題。体験者の切実な思いや支援者の熱い思いを受け止めて県としても取り組んでいきたい」と語りました。