「しんぶん赤旗」2024/11/28

ノーベル平和賞に向けて折り鶴が届く

 恵の丘長崎原爆ホームに入所している被爆者たちが折った折り鶴が27日、長崎原爆被災者協議会に届けられました。

 折り鶴は、長崎被災協が募集していたもので、ノーベル平和賞の授賞式に出席する田中重光会長と横山照子副会長がオスロで出会った人たちに渡すリーフレットに、被爆者が折った折り鶴を添えようというものです。

 同ホームから平山惠美子(90)さん、内野光枝(80)さん、上田カツヱさん(90)の3人が折り鶴をたずさえ、長崎被災協の事務所を、職員に付き添われ訪れました。

 被爆者養護施設として設立された恵の丘長崎原爆ホームは、被爆者約300人が入所しています。長崎被災協が被爆者の折った折り鶴を募集していることを知り、入所者全体に呼びかけて170羽の折り鶴を10日間ほどで折り上げました。

 3人は、長崎被災協の長野靖男監事と柿田富美枝事務局長に鶴を手渡しました。11歳の時に爆心地から約2`の稲佐地区で被爆した平山さんは「戦争がないように、みんなが平和になるよう心を込めて折りました」と語りました。

 受け取った柿田さんはお礼の言葉をのべ、折り鶴を貼ったリーフレットの見本を示して、被爆体験などが英語で書かれていることなどを紹介しました。柿田さんは「折り鶴は平和のシンボル。ましてや被爆者が折ってくれた折り鶴の思いを現地で受け取ってもらえたら」と話しました。