「しんぶん赤旗」2024/10/24

長崎被災協がノーベル平和賞受賞を知事と市長に報告

 長崎原爆被災者協議会の田中重光会長は23日、大石賢吾知事と鈴木史朗長崎市長を訪ね、日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞受賞を報告し懇談しました。横山照子、森田宏、溝浦勝の各副会長、柿田富美枝事務局長も参加しました。

 県庁舎と市庁舎それぞれのロビーにはノーベル平和賞受賞を祝う掲示板や看板が設置され、被災協のメンバーが到着すると職員が拍手で出迎えました。

 田中会長は受賞の喜びを語り、「核保有国が核を使うと威嚇しながら戦争を続け、戦後一番核兵器が使われる危険な状態の中での私たちの受賞は、世界の指導者に『どうして平和をつくれないのか』との警告だと思う」と指摘。唯一の戦争被爆国日本が核兵器禁止条約に参加することで核兵器をなくせとの運動が大きく広がっていく。私たちの受賞はさざ波だが世界中にこのことは広がっていくと思うと語りました。

 大石知事は「79年間、長崎が最後の被爆地であり続けたのはみなさんの活動が支えとなっている。県としても最後の被爆地であり続けると世界に発信し努力を続けていきたい」と述べました。

 鈴木市長は「核兵器のない世界の実現はまだまだ遠く険しく、ようやくスタート地点に立ったのでは。この喜びをともに分かち合いながらこれを励みと弾みにして、さらに核兵器なき世界の実現に向けた取り組みを強化していきたい」と力を込めました。

 徳永達也・県議会議長と岩永敏博・市議会議長も同席しました。