「しんぶん赤旗」2024/12/5

「9条の碑」建設 長崎被災協が募金

 来年の被爆80年に向け、長崎市の平和公園に「9条の碑」を建設しようと活動している長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)のプロジェクトチームのメンバーは3日、長崎市の繁華街で建設のための募金を呼びかけました。

 約20人が参加し、「長崎に憲法9条の碑を」の横断幕を掲げ、9条の碑の完成イラストも展示。長崎のうたごえ協議会や民医連、新日本婦人の会のメンバーも一緒に訴えました。

 プロジェクトチームメンバーの日本民主青年同盟県委員会の筒井涼介さんが、9条の碑は長崎県立長崎工業高校の生徒のデザインがもとになっていると紹介。「高校生の平和の思いが形になった。9条を大事にしようと思っているみなさん、募金に協力をお願いします」と呼びかけました。

 募金した女性(90)は「自分ができないことをやってもらって、うれしい。戦争のせいで指も曲がったまま。二度と戦争のない世の中であるよう9条を守ってほしい」と語りました。「私、9条の碑に賛成です」と声をかけ、カンパする女性がいました。募金は1時間で6900円が寄せられました。

 プロジェクトチーム責任者の長野靖男さん(81)は、「亡くなった渡辺千恵子さんが、『憲法は被爆者にとって生きる希望』と語っていた。長崎を最後の被爆地にするために、9条を守り抜くために建設を実現したい」と話しました。