「しんぶん赤旗」2024/9/8

長崎被災協が被爆の丘に憲法9条の碑の建立を計画

 長崎原爆被災者協議会は、被爆80年の2025年に被爆の丘に憲法9条の碑を建立しようと準備を進めています。プロジェクトチームのメンバーは6日、長崎市で選考会を開き、9条の碑のデザインを決定しました。

 デザイン選考にあたり、同会は長崎県立長崎工業高校にデザインを依頼。学校側はこれを快諾し、全校生徒約900人中、324人から作品が提出され、そこから選考委員会が選んだ24点が寄せられました。

同校は被災協会長を務めた故・山口仙二さんの母校でもあり、同校の前進の長崎県立長崎工業学校は爆心地から約800メートルにあり、原爆により多くの教師、生徒が亡くなりました。(現在は岩屋町に開校)

 高校生たちが描いたデザイン画を前に参加者からは歓声が上がり、被爆者の城臺(じょうだい)美彌子さんは「嬉しい、涙が出そう」と感極まりました。

 デザイン画を持参した長崎工業高校・美術科の水田竜太教諭は選考にあたり「アイディア性も求められていたが、最終選考では9条というのがわかるものに絞った」と述べました。

 選定メンバーには長崎総合科学大学の鮫島和夫元教授とマンガ家の西岡由香さんらが参加し、2人の生徒のデザイン画が選ばれました。この2点の特徴を一体化して新たにデザイン画を作成。14日に発表されることになりました。