「しんぶん赤旗」2023/6/11

対馬に「核のごみ」ノー 文献調査止めよう 530人集う

 原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分場誘致の議論が起きている長崎県の離島・対馬市で10日、「核のごみと対馬を考える会」が反対集会を開き、530人が参加しました。

 上原正行代表が、誘致の前提となる「文献調査」の受け入れについて、同市の非核平和宣言や、2007年の誘致反対の市議会決議などで反対の民意ははっきりしていると強調。「心を一つにして文献調査を止めよう」と呼びかけました。

 文献調査に市が応募しないよう求める署名が2万542人分に達したと発表されました。

 スピーチで訴えた漁業者の橘勇二さん(39)は、「最終処分場設置の前の段階でも風評被害が予想される」と話しました。調査受け入れで誘致が止められなくなることや市民の分断を心配し「(阻止して)将来、子どもたちが笑顔で住める町をつくりたい」と話しました。

 参加者らは、「ストップ核ごみ」「文献調査反対」と訴え市内をデモ行進。沿道の市民や、店先に出てきた商店主らから拍手や手振りでの激励が送られました。 

 対馬のツシマヤマネコや虫たちの絵のプラカードを持って歩いた佐々木妙子さん(72)は、「ヤマネコは自然・対馬そのものとして書きました。孫たちに良い状態の対馬をそのまま渡したい」と話しました。

 日本共産党の堀江ひとみ・長崎県議、立憲民主党の山田勝彦衆院議員らが参加しました。