「しんぶん赤旗」2023/6/13

「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」が総会

 長崎県と佐世保市が同市のハウステンボスに誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)に反対する「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」は11日、長崎市内で総会を開き、鳥畑与一・静岡大学教授が「長崎IRの展望について」と題してオンラインで講演をしました。

約40人が参加。鳥畑氏は国の審査で大阪は認定されたが、長崎は継続審査となったことについて解説しました。

ハウステンボスは香港の投資会社PAGに売却され、支援していた九州電力など九州の主要企業も撤退したとし、「九州財界もカジノに冷ややか。それは、長崎IRに投資対象としての魅力がないからだ」と強調しました。

その理由として「マカオ並みに儲かると、2千億を超えるカジノ収益を見込むが、マカオのカジノ市場はコロナが収まった後でも半減状況。中国政府によるカジノへの取り締まりが厳しくなり、中国の富裕層が日本に来てくれるという前提も崩れている」と指摘しました。

鳥畑氏は「こんなカジノ依存の地域振興政策にいつまでしがみついているのか。カジノに依存しない形での振興策に進むべきだ」と訴えました。

総会では、県に対し「区域整備計画」の認定申請を取り下げ、IR誘致から撤退するよう求め続けていくとした総会決議を採択。役員を選出しました。