「しんぶん赤旗」2023/12/12

新婦人長崎支部が「戦争を語りつぐつどい」

 新日本婦人の会長崎支部はアジア・太平洋戦争開戦の日の8日、長崎原爆被災者協議会の柿田富美枝事務局長(70)を迎え、長崎市内で「戦争を語り継ぐつどい」を開きました。

 長崎被災協では、被爆者の語り部活動に加え、この秋から被爆二世による語り部活動も始めました。被爆二世の柿田さんは、その1人として市内の小・中・高校を訪問し、被爆者から受け継いだ体験を語っています。 

 柿田さんは21歳の時、被爆した母親から聞いた体験を語りました。母親は、市内中心部の公会堂で長崎の職員として働いていた時に被爆。室内に爆風が吹き込み、ガラスが飛び散る中、同僚と無我夢中で逃げだしました。公会堂は消失。市役所で、被災者の救護をした母親らは、原爆の急性症状の下痢に苦しんだと語りました。

母親の親友は爆風で家の下敷きになって即死。多くの友人を亡くし「母は、戦争ほど怖いものはない。戦争は2度とダメだと語っていた」と述べました。

 長崎被災協の会長を務めた故山口仙二さんと故谷口稜曄(すみてる)さんから受け継いだ被爆体験も2人の被爆当時の動画などを交え語りました。

 参加者から「被爆者の証言が難しくなる中、これからどう伝えていくのか」など多くの発言がありました。

 つどいに先立ち、長崎県母親大会連絡会は、市内繁華街で戦時中の召集令状 (赤紙)を模したビラ500枚を配布しました。