「しんぶん赤旗」2023/8/11

佐世保市原爆パネル展「LOVE&PEACE」

 長崎県の原水爆禁止佐世保協議会などでつくる、原爆パネル展「LOVE&PEACE」の会は5日、佐世保市の繁華街の島瀬公園で、7回目となる「原爆パネル展」を行いました。

 今回初めて、広島の高校生が被爆者の体験を聞きとって描いた絵20点も加え合計50点を展示しました。

展示を熱心に見る若い世代が多く、呼びかけた「日本政府に核兵器禁止条約の批准を求める」署名にも高校生など若者が応じる姿が目立ちました。沖縄から訪れた教員は「原爆のことを子どもたちに教える時に参考になります」とパネルを食い入るように見ていました。署名には130人がサインしました。

 市と教育委員会は、今回のパネル展で「核兵器禁止条約に日本こそ参加を」の横断幕を掲げることに「政治的、思想的中立性を侵す」として後援を拒否しました。

昨年も市は後援を拒否していましたが、今年春に宮島大典市長が新たに就任したこともあり、同協議会は市と教育委員会に後援申請をしました。しかし、宮島市長は従来の方針を引き継ぎ、今年も後援を拒否。さらに、教育委員会もそれに追随しました。

同協議会の前川恵子理事は「米軍基地を抱える佐世保市が、アメリカに忖度(そんたく)していることに憤りを感じる。私たちは戦争や原爆について、風化させないよう市民に伝えていく必要があると思っています」と話しました。