「しんぶん赤旗」2023/5/27

「長崎盲ろう者友の会・あかり」映画上映会会見

 「長崎盲ろう者友の会・あかり」(あかり)と長崎映画センター(映画センター)は25日、県庁で会見し、世界で初めて盲ろう者の大学教授となった福島智さんの生い立ちを映画化した「桜色の風が咲く」(松本准平監督)の上映会を6月に実施すると発表しました。

 「あかり」と「映画センター」で実行委員会を構成。実行委員長は「あかり」の古川幸枝会長です。

 古川さんは「現在、上映会を沢山の方に広げる活動をしています。私は盲ろうですが、触手話、点字、指文字を使ってコミュニケーションを取っています。映画を通じてみなさんに盲ろう者への理解を深めていただきたいと思っています」と手話であいさつしました。

 同実行委員会事務局で「あかり」の事務局長でもある全盲の上田憲三さんが、1996年に映画の主人公の福島さんが長崎市内で講演をした際、参加者からの「長崎でも盲ろう者の集まる場をつくってほしい」との声がきっかけで「あかり」結成(02年)につながったと紹介しました。

 映画は盲ろう者らと健常者が一緒に楽しめるよう工夫されています。1日2回上映で、11時上映は日本語字幕と音声ガイド(映画の音と一緒に場面解説が会場内に流れる)付きで、14時上映は日本語字幕とUDキャスト(スマートフォンなどを利用して場面解説をイヤホンで聴くことができる)対応になっています。点字シナリオデータの提供もあり、映画チケットすべての裏面に点字が施されています。

映画は6月11日から長崎市を皮切りに県内4カ所で上映されます。