「しんぶん赤旗」2023/5/12

民青同盟県委員会が長崎市選管へ要請行動

 日本民主青年同盟長崎県委員会は10日、4月の統一地方選でトランスジェンダー当事者が、投票所スタッフから人権侵害を受けたとして、長崎市選挙管理委員会に改善を求める要望書を提出しました。日本共産党の中西敦信市議が同席しました。

 民青同盟員の吉村ゆうさん(22)は、戸籍上は男性ですが性自認は女性です。4月21日、期日前投票の投票所で、スタッフから性別確認を求められ、その際まわりに聞こえるような大きな声で「男性ですね」と言われ、戸籍上の名前を読み上げられました。

 吉村さんは「大声で発言され、対応も高圧的で怖くなった。その場から帰りたい、ここにいたくないと思った」と語りました。

 周囲に知られたくない情報を本人の同意なく暴露することは「アウティング」にあたり、筒井涼介委員長は、同様のことで投票に行けないことがあってはならないと指摘。「性別ではなく誕生日で本人確認するなど周囲から個人が特定されない方法がある」など改善を求めました。

 応対した市選挙管理委員会の桂祥事務局長は「申し訳なかった」と謝罪し、「調査して今後の対策を選管で協議し後日回答する」と述べました。要望後、吉村さんは「改善して長崎市が個人を尊重する優しい街になってくれたら」と話しました