県独自記事 2023/11/15

長崎県九条の会が講演会

 長崎県九条の会は12日、東京新聞論説委員の佐藤直子氏を迎え「憲法のぬくもり、すべての人に」と題した講演会を開きました。約60人が参加しました。

 佐藤氏は冒頭、イスラエルによるガザ侵攻について語り、「明らかに虐殺であり、今すぐ止めなければならない」と強調しました。

 記者として、憲法の理念どおりになっていない現場に行くことの方が多かったという佐藤氏は「憲法がありながら縮小したり歪めたり国がやりたい放題やっている」と批判。小泉政権になってから、戦争の記憶を洗い流そうと、改憲が政治日程の視野に入ってきたと述べました。

 「九条の会」呼びかけ人で作家の澤地久枝さんらが続けている、毎月3日の国会前行動。「この運動が、やりたい放題できない確かな歯止めになっている」との澤地氏の言葉を紹介し、「マスコミがきちんと見ておかなければと、毎回その場に立っている」と話しました。

 「今、戦前の空気が流れていると感じる。マイナンバー法などは徴兵制では大変使いやすくなる」と指摘した佐藤氏は、戦後、憲法ができた時には人権という理念を生かそうとされてきたが、今は人権より戦争準備が優先されていると語りました。