「しんぶん赤旗」2023/11/28

「核兵器禁止条約の会・長崎」が抗議会見

 核兵器禁止条約第2回締約国会議が28日(日本時間)から始まるのを前に、被爆者4団体や市民団体などでつくる「核兵器禁止条約の会・長崎」は27日、日本政府の会議への参加見送りに抗議する声明を発表し、同会共同代表4人が長崎被災協で会見しました。

 柿田富美枝・長崎被災協事務局長(被爆2世)が抗議文を読み上げ、米国の「核の傘」に依存する国々もオブザーバー参加するなか、オブザーバーとしても参加しない日本政府に強く抗議し、一刻も早く条約に署名し、批准するよう求めました。

 長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長は、ロシアのウクライナ侵略や、イスラエルのガザ攻撃という世界が極めて危険な状況になっている中での会議だと強調。長崎原爆遺族会の本田魂会長は「岸田首相は、外国に出て行った時には核兵器禁止と口に出すが、行動が伴っていない」と不信感をあらわにしました。

 長崎被災協の田中重光会長は「若者から被爆者まで会議に参加しているが、参加してないのは日本政府だけだ。政府はよく『唯一の被爆国』という言葉を使うが、何もしない政府に使う資格はない」と痛烈に批判しました。

 同じく共同代表の長崎県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長は、会議参加のため渡米しています。抗議文は27日付けで岸田文雄首相に送付されます。