「しんぶん赤旗」2023/8/1

対馬・核のゴミ問題で学習会

 長崎県の離島・対馬市に高レベル放射性廃棄物「核のゴミ」の最終処分場誘致の動きが起こるなか、民主長崎県政をつくる会は30日、長崎市内で誘致に反対する小島徳重対馬市議(無所属)を招き、学習会を開きました。ユーチューブで同時配信も行いました。

 約50人が参加。小島氏は、対馬の核にまつわる動きは今に始まったことではないと指摘。1974年の原子力船「むつ」の放射線漏れ事故により、対馬がその修理場所の候補地となったが、県民の反対で受け入れを拒否した経緯があると説明しました。

 しかし、その後も2000年に設立された原子力発電環境整備機構(NUMO)が島内各地で説明会などを行い、2007年に市議会で「誘致反対」の決議が可決された後も、5000円の格安料金で青森県六ケ所村への視察ツアーに住民約400人を参加させるなど、誘致に向けた働きかけが続いていたと告発しました。

 対馬では、「核のゴミと対馬を考える会」が主催した集会に500人が参加。署名も対馬の人口(2万7000人)に匹敵する数が集まっていると報告し、「議会では反対の市議が増え、市民の多数は反対だと思う。9月市議会で誘致の可否が判断される見込みで、最後の頑張りをしたい」と力を込めました。

 日本共産党の堀江ひとみ県議が県議会の現状を報告。「知事は明確に誘致反対を表明していない。『被爆県に核はいらない』の県民の世論が大きな力になる」と強調しました。