「しんぶん赤旗」2023/12/14

リアリズム写真集団長崎支部が写真展

 日本リアリズム写真集団(JRP)長崎支部(松島伊津子支部長)の第57回写真展が12日から、長崎市の県美術館で開催されています。今年は、会員7人の19作品が展示されています。17日まで。

 松島支部長の作品「竹ん芸」は、若宮稲荷神社(長崎市)の秋の大祭を写したもの。10bほどの竹の上で狐に扮(ふん)した若者が曲芸を披露する様子を捉えています。暗闇に浮かぶ白狐が印象的です。

 黒ア晴生さんの「核兵器廃絶を!平和を!」は、毎月9日と核実験が行われるたびに平和公園に集う被爆者、被爆体験者、支援者らの表情を捉えています。黒アさんは「集う人たちとはみんな友達」で、その表情は信頼感に満ちています。

 五島列島の北東部に位置し、1971年に全島廃村となり、無人島となった野崎島。「『全島離村』―五島・野崎島―」は、村里榮さんの作品です。

 石垣のある廃墟の風景は静謐(せいひつ)で美しく、特に今も手入れが続けられているレンガ造りの旧野首教会は、禁教の時代の潜伏キリシタンたちの歴史を感じさせます。

 村里さんは「消えゆくものに何か惹かれる。きちんと記録しておかなければ」と語り、北九州から訪れた女性(84)は「教会がきれいで、訪ねてみたいと思った」と話しました。

 併せて第48回「視点展」入賞作品の原画も展示しています。