「しんぶん赤旗」2023/1/11

石木ダム、今年初めての抗議の座り込み

 長崎県と佐世保市が川棚町に建設を強行する石木ダムの工事現場で10日、水没予定地の住民が今年初めての抗議の座り込みを行いました。支援者が20人以上参加。日本共産党の山下満昭県委員長も駆け付け、新年のあいさつを交わし、気持ち新たに座り込みを開始しました。

地元住民の岩下すみ子さん(74)は「歳を重ねるにつれ、ここで生活したいという気持ちが強くなる。初日なのにこんなにいっぱい来てもらって」と喜びを口にする一方、「ムダなダム事業のために何十年も苦しめられ、つらい生活を強いられている。県は私たちの身になってほしい」と語りました。

佐世保市は5日、降水量が少なく同市の南部水系(下の原ダム)の貯水率が急速に低下(55・7%)しているとして「市水道局渇水対策本部」を設置し市民に節水への協力を呼びかけました。

抗議行動に参加していた「石木川まもり隊」の松本美智恵さん(71)=佐世保市=は「同市の中部水系(市内5ダム平均)の貯水率は83・2%ある。昨年までは、市水道局の電光掲示板に平均値を表示していたのに、今年から一番低い数値を強調し、市民の不安をあおり、石木ダムは必要と喧(けん)伝している」と憤りました。

 毎日、抗議行動に参加している日本共産党の辻清人川棚町議候補(68)=新=は「必ず勝利し、議会で石木ダム中止を求めていく」と力を込めました。