「しんぶん赤旗」2023/2/27

長崎被災協が被爆講話動画作成

 長崎原爆被災者協議会は22日、会員の被爆講話の動画を制作し、長崎市に修学旅行に来られない学校や修学旅行前に事前学習したい学校に動画を貸し出す計画を発表しました。

 同会会議室で動画の試写と記者発表が行われ、田中重光会長は「被爆者がいなくなる時代がそこまで迫っている。被爆体験を後世に伝えていかなければ」と訴えました。

 今回は18人の動画を作成。故人や体調不良の4人については過去に撮影していた動画を活用しました。

 試写では、「私は真っ黒焦げでべとべとに溶けた妹を抱いて泣きながら戻ってきた」と語る被爆当時12歳だった池田早苗さん(故人)らの動画など短縮版の一部を紹介しました。

 この取り組みに携わり、自身も動画で体験を語る長野靖男さん(80)は、ロシアのプーチン大統領のウクライナ侵略に言及。「あらためて被爆地長崎から被爆の実相を訴えていくことの大切さを感じる」と語りました。

 動画の正規版は1人あたり約1時間。DVDをレンタルします。主に学校の平和授業に利用してもらうことを想定しています。1人5分前後の短い動画を同日、ユーチューブに公開しました。(「ナガサキ被爆者の講話)と検索)