「しんぶん赤旗」2023/10/25

被爆者と市民 思いつなぐ
合唱団「ひまわり」 来月長崎でコンサート

 うたごえを通して、核兵器廃絶と平和な世界の実現をと発信を続ける「平和を歌う合唱団『ひまわり』」が8月に初のCDを発売し、11月には長崎市内で「この街の愛と平和のコンサート」を開催します。CDもコンサートも高校生1万人署名活動実行委員会との共演。コンサートに向け、準備をすすめていました。 

 「被爆者として平和を歌い続けていきたい。平和であり続けたいとの思いを一人でも多くに届けたい」と話すのは田崎禎子団長(83)。合唱団は前身の「被爆者歌う会『ひまわり』」から新たに被爆者以外の市民をメンバーに加え再始動したものです。

 田崎さんがいつかこの曲を歌いたかったというのは、「嘘(うそ)だと言ってください」という曲。被爆者の女性の悲しみを歌いあげたもので、団員は繰り返し練習してきました。

 合唱で披露されるのは、CDにも収録されている「もう二度と」や「決意」「人間の詩(うた)」など。いずれも戦争や原爆を正面から取り上げた曲です。「ひまわり」代表で指揮者の寺井一通さん(74)は「CDはウクライナ戦争をきっかけに制作を始めたが、イスラエルの問題も起こり、世界の動きが力によって左右されとてつもなく情けない。この思いを歌でアピールしたい」と語りました。

 コンサートには高校生に加え、「長崎居留地キッズコーラス」も参加。CDは2千円。コンサートは11月4日、長崎平和会館ホールで。おとな2千円、中・高校生千円。問い合わせは寺井一通音楽事務所 080(5214)4450。