「しんぶん赤旗」2023/8/9

長崎きょう被爆78年

 長崎は9日、米国による原爆投下の惨禍から78年を迎えます。長崎市主催の平和式典は、台風のため出島メッセ長崎(尾上町)で規模を縮小して開催。原爆が投下された午前11時2分に黙とうし、犠牲者を追悼します。 

 今年7月、長崎の「被爆体験者」の一人、峰松巳さんが、96歳で亡くなりました。長年、長崎被爆地域拡大協議会の会長として運動の先頭に立ってきましたが、悲願であった被爆者健康手帳を手にすることはできませんでした。

 広島の「黒い雨」訴訟で画期的な判決(2021年)が出たものの、長崎の「被爆体験者」は除外されたままです。「私たちには時間がない。一刻も早く被爆者と認めてほしい」が、「被爆体験者」の願いです。

  核兵器禁止条約採択から6年となった七夕の日、「核兵器禁止条約の会・長崎」は集会を開き、ロシアによって繰り返される核使用の脅しに「核が人類に何をもたらすか知るべきだ」と怒りの声を上げ、「核兵器禁止条約は人類の希望。日本政府は禁止条約に参加してください」と呼びかけました。

 この1年で新たに亡くなった長崎の被爆者は3314人。原爆死没者はあわせて19万5607人となりました。