「しんぶん赤旗」2023/8/24

不登校経験者らシンポ

 NPO法人「子どもの権利オンブズパーソンながさき」は20日、長崎市で「第1回長崎県不登校シンポジウム」を開きました。Zoomも併用し、合わせて70人が参加。子どもが不登校を経験したり、現在不登校をしているという親たちがパネリストとなり、経験や思いを語りました。

 母親4人と父親1人が登壇。わが子が不登校になったことで生活は一変し、「学校に行ってほしい」との思いを子どもに押し付けてしまったことや、周りの無理解に苦しんだこと、しかし、子どもと向き合い、学び、多くの人と出会う中で今は子どもに寄り添い、ともに歩んでいる姿などが語られました。

 長男が小2で不登校になったしょうこさんは、息子が「人生と言わないで」というのを聞き「まだ、7年しか生きていないのに未来が見られなくなっているのがかわいそうで、息ができなくなるようなつらさがあった」と当時を振り返りました。

 大村市の中山奈緒さんは、3人の娘が全員不登校になった経験を語り、「『行かなくていいよ』とは言っていたけれど本心ではなかった。心から学校に行かなくていいよと声をかけてから娘は変わった」と話しました。

  さらに、「不登校はフリースクールの学費など出費が多くなる。お金の問題で行かせられない家庭も少なくないのでは。公的な補助が必要だ」との声も上がりました。

 参加者から多くの質問が出されパネリストが丁寧に答えました。