「しんぶん赤旗」2023/7/21

玉城デニー沖縄知事が長崎市でトークキャラバン

 沖縄県は19日、普天間・辺野古新基地建設問題などについて、理解を深めてもらいたいと、長崎市内でトークキャラバンを開催しました。オンラインを含め約350人が参加。玉城デニー知事が講演し、「沖縄の問題だと捉えられがちだが、国民全体の問題として自分ごととして考えてほしい」と訴えました。

玉城氏は、沖縄の米軍基地は訓練を伴う基地であり「戦闘機が嘉手納基地から飛び立っては激しい戦闘訓練を行っている」と騒音被害に苦しめられている実態を語りました。

米軍戦闘機の墜落や米兵による暴行など、多発する米軍基地に関連する事件・事故に言及。米軍によるPFOS(有機フッ素化合物)の流失もあり、「このような状況は受忍できるものではない」と怒りをあらわにしました。

 沖縄には全国の米軍専用施設の約7割が集中し、県民投票では約72%の県民が辺野古新基地建設に反対。大浦湾は生物多様性が残された海であり、保全すべき場所だと強調し、「辺野古に基地はいらない」と訴えました。

 参加者から岸田政権による安保3文書など、軍事に頼ろうとする風潮について問われ、「その考えが国民をどこに引っ張っていこうとしているのかよく考えてほしい。今のやり方が専守防衛と合致しているのか。それは不合理だと国民の権利として政府に突きつけていかなければならない」と語ると、会場から拍手が起こりました。

キャラバンは、全国各地を巡回。長崎市で10都市目です。