「しんぶん赤旗」2022/6/1

長崎市性暴力裁判、「控訴するな」と要請

 長崎市の幹部職員から取材中に性的暴行を受けた女性記者が市を訴えていた裁判で、女性の訴えを認める勝訴判決が長崎地裁でだされたことを受けて31日、原告弁護団と「日本新聞労働組合連合」、原告女性を支援する市民団体などでつくる「長崎市幹部による性暴力事件の被害者を支える会」は、長崎市役所を訪れ田上富久市長と深堀義昭市議会議長あてに早期解決を求める要請書を提出しました。

 要請文では「市が解決を図らないことには原告のみならず、市内外の多くの性暴力被害者を苦しめることになる」と指摘。速やかに原告に謝罪し控訴しないよう求めています。

 大場一寿人事課長に要請書を手渡した、「被害者を支える会」事務局の門更月さんは「市は被害者の立場に立って考えてもらいたい。それこそが平和都市長崎の市長の態度ではないか。女性には笑顔が出てきている。これ以上苦しめないでほしい」と訴えました。

 宮本康宏議事調査課長にも同様の要請書を提出。議会でしっかり論議してほしいと求めました。

 市役所前には約人の組合員、支援者らが集まり、「この判決を広げてジェンダー平等実現に向けがんばっていきたい」などの声が上がりました。

 これに先立って新聞労連や「被害者を支える会」は市役所前で、「長崎市は控訴せず謝罪を」と訴えるビラを配布しました。