佐世保市平和委員会らが市に申し入れ
長崎県の米軍佐世保基地でコロナ感染拡大

　長崎県の米軍佐世保基地で連日、新型コロナウイルス感染者が確認され、延べ２０４人（１０日現在）にまで増えていることを受けて１１日、佐世保市平和委員会と新日本婦人の会佐世保支部は朝長則男市長に宛て、米軍関係者の入国制限や日米地位協定の抜本改定を要求する申し入れをしました。

提出した申し入れ書では、 “米軍由来”の市中感染が広がっている可能性が濃厚と指摘。「在日米軍が出入国時の米軍関係者へのＰＣＲ検査を免除していたことが明らかになるなど、これまでの『在日米軍は厳格な措置をとっている』との政府の説明は何の根拠もなかった」と批判しています。

その上で▽米軍関係者の入国、国内移動の禁止、基地従業員や従業員家族のＰＣＲ検査の実施などを徹底的に行うよう政府に求める▽佐世保市として米軍関係者の外出禁止や、基地内の検査・感染状況を速やかに報告するよう求める▽日米地位協定を抜本的に改定するよう政府に求める―の３点を要望しました。

同席した日本共産党の小田徳顕市議は「岸田首相が地位協定見直しを否定したことに憤りを感じる。佐世保市民は不安の中にいる。協定の改定を急ぐべきだ」と語りました。