「しんぶん赤旗」2022/6/10

中西敦信長崎市議が一般質問

 長崎市の幹部職員による女性記者への性的暴行を巡る裁判で同市に損害賠償を命じた長崎地裁判決の控訴を田上富久市長が断念(7日)したことを受けて9日、長崎市議会の一般質問で日本共産党の中西敦信市議は、市長の姿勢や再発防止策をただしました。

 冒頭、中西市議は、市の控訴断念に対して原告が「理性的な判断を歓迎する」と語ったことなどを紹介。その上で、裁判で市が「女性にも過失がある」として市の過失は相殺されるべきだと主張してきたことについて「性暴力根絶を掲げながら『暴力をうけたあなたにも責任がある』というのは男女共同参画の趣旨とはまったく相いれない。判決を受け入れたのだから、誤った主張だったと撤回すべき」だと求めました。

 田上市長は「必要な訴訟活動であったと考えている」と繰り返し、撤回を拒みました。

 再発防止策についても「原告や弁護団、支援団体などの意見も取り入れる必要があると思うが、そのような考えはないか」との質問に、総務部長は「市が主体となって体制を構築していきたい」と回答しました。

 長崎市議団は市の控訴断念表明後、ただちに「二度とこのような犯罪が行われることがないよう、長崎市は被害者に謝罪するとともに、被害者の一日も早い回復と社会復帰を願います」との談話を発表しました。