「しんぶん赤旗」2022/5/25

◎共産党に期待 長崎県
「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会・会員
干潟を守る日諫早実行委員
 松田恵子さん(80)

 諫早湾干拓の問題と出会ったのは、潮受け堤防排水門が閉め切られる3年前。「日本野鳥の会」の会員だった友人から「干潟がなくなれば、野鳥はいなくなる」と干拓反対の署名行動に誘われた時からです。
 堤防閉め切り後、ノリの大凶作に怒った佐賀県大浦漁協の漁民らが海上デモを決行。大漁旗をはためかせながら堤防に集結する漁船団の姿に涙が出たことを思い出します。

 その頃、「よみがえれ!有明訴訟」準備会の勉強会でにひそうへいさんと出会いました。弁護団であり、共産党の候補者としても活動されておりとても頼もしく感じました。

 農水省と漁民、弁護団、支援者との交渉に、にひさんは何度も参加してくれました。官僚は自分たちのやったことを間違いだとは認めず、腹の立つ発言を繰り返しました。にひさんは、理路整然と相手の間違いを指摘し追及。心強かったです。しかし、落選した時は、官僚の対応が違い悔しかった。何としてもにひさんの議席が必要だと強く思いました。

 3月、福岡高裁は差し戻し審で不当判決を出しました。諫早湾閉め切りから25年でもあり、今、大事な局面に入っています。いまこそにひさんに国会で働いてほしい。

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■国営諫早湾干拓事業
 「防災と農地の造成」を名目に総事業費2530億円で89年に着工。

 97年に全長7`に及ぶ潮受け堤防が閉め切られ、国内最大級の貴重な干潟が消滅し、海の環境や漁業は激変しました。

 2002年に漁民らは干拓工事差し止めを求め佐賀地裁に提訴(よみがえれ!有明訴訟)しました。その後、10年12月、福岡高裁は国に対し開門を命じる判決をだし確定しましたが、国は従わず今年3月、国が確定判決の無効を求めた差し戻し審で福岡高裁は、国の言い分を認める不当判決を言い渡しました。漁民や弁護団は最高裁に上告。「話し合いによる解決しかない」