「しんぶん赤旗」2022/6/30

国民平和大行進 出発式

 2022年原水爆禁止国民平和大行進(長崎―広島コース)が29日、長崎市の爆心地公園をスタートしました。広島に向けての出発集会には約120人が参加しました。

 長崎原爆資料館の篠崎桂子館長が「志を同じくする、力強く、大切な仲間として、ともに平和の輪を大きく広げられることを心から願っています」との田上富久市長からのメッセージを代読しました。

 里正善・現地実行委員長があいさつ。田中重光・長崎被災協会長は、核兵器禁止条約・締約国会議で世界中の核被害者救済を盛り込んだ行動計画が採択されたことなどを紹介。しかし、日本では政治家から「核共有も論議しよう。軍事費を倍に増やす」という許せない発言があるとして、「話し合いでもめ事を解決していく。日本政府は唯一の被爆国としてその先頭に立たなければならない」と批判しました。

 原爆が投下された11時2分に全員で黙とう。「長崎のうたごえ協議会」が演奏するなか、市内中心部の「鉄橋」(てつばし)にむけ出発しました。

 毎年歩いているという女性(47)は「戦争が早く終わってほしい。長崎を最後の被爆地にしたいとの思いでいつも歩いているが、今年は特に強く感じる」と話しました。