「しんぶん赤旗」2022/4/21

長崎県議会 カジノ・IR計画案が可決

 長崎県と佐世保市が同市のテーマパーク「ハウステンボス」に誘致を進めるカジノを中核とした統合型リゾート施設(IR)について、県議会は20日、臨時本会議で国に申請するためのIR区域整備計画の最終案を賛成多数で可決しました。

 日本共産党の堀江ひとみ議員が「県民の不幸を前提とするIR事業は、住民の福祉の向上を目的とする自治体がすべきことではない」と反対討論し、共産党と社民党2人のあわせて3人は反対しました。
 「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」は同日午後、県庁で記者会見を開き、「議会としての役割を放棄した議決に対し、長崎県民として満身の怒りをもって抗議する」との声明を発表しました。

 声明は、「県議会は、『カジノ誘致』が県民にとって有益なものかどうか慎重に審議するべきであるにもかかわらず、IRが引き起こす社会的弊害に目をつむり、計画案を承認してしまった」と厳しく批判しています。

 同ネットの新木幸次事務局長は、県が融資および出資予定企業名を一切明らかにしない状況のなかで議決されたことについて「議会の在り方が問われる」と指摘。「今後は『認定申請を取り消せ、国は認可するな』の運動に力を尽くしていきたい」と語りました。