「しんぶん赤旗」2022/4/29

「核兵器禁止条約の会・長崎」結成

 長崎の被爆者4団体や市民団体などは、日本をはじめ世界各国の政府に核兵器禁止条約への参加を求める新しい団体「核兵器禁止条約の会・長崎」を結成すると28日、長崎市で記者会見し発表しました。結成集会を5月28日に開催し、趣旨に賛同する団体・個人に幅広く参加を呼びかけたいとしています。

 ウクライナを侵略したロシアによる核兵器での威嚇や、それに乗じて安倍晋三元首相ら一部の政治家が「核共有」を言い始めるなか、これらの動きに対抗しようと発足させることになりました。

 同会の共同代表には、被爆者4団体の代表と長崎被災協の柿田富美枝事務局長(被爆2世)の5人が就任。長崎原爆遺族会の本田魂会長は「禁止条約発効で道が開けたと思ったが、ロシアの軍事侵攻で後戻りしていくような感じ。推進のために力一杯頑張ろうと思う」とあいさつしました。

 長崎被災協の田中重光会長は「国民の7割は禁止条約に参加しろとの声。地方自治体でも4割近くが決議をあげている。そういうところに働きかけて政府に迫っていきたい」と語りました。

 今後の活動として、長崎県や長崎市にも参加を呼びかけ、国際会議に参加するなど世界の人たちと交流を進めるとしています。

 被爆者4団体は他に長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会と長崎県被爆者手帳友の会です。なお、長崎県被爆者手帳友愛会は今年3月末で解散しました。