「しんぶん赤旗」2022/11/15

核兵器廃絶 課題問う 被爆者・市民が討論

 「核なきフォーラム 被爆者・市民は何をすべきか」が13日、長崎原爆資料館ホールで開催され、被爆者と市民が核兵器廃絶に向けて討論しました。主催は核兵器禁止条約の会・長崎と核兵器廃絶地球市民長崎集会です。

 

 パネリストは、核問題を国家間の安全保障ではなく、人類、人間の安全保障として核保有国や日本政府に問うことや、SDGs(持続可能な開発目標)、ジェンダー平等など分野を超えて連帯し、核政策を問うことなどを語り合いました。

 禁止条約の会・長崎共同代表の朝長(ともなが)万左男さんは、「核抑止力」論を克服するために、唯一の戦争被爆国日本の被爆者の役割が重要だと述べ、来年11月から米国で被爆者証言キャラバンを行う予定にしていると紹介しました。

  日本原水爆被害者団体協議会の和田征子(まさこ)事務局次長は、戦争に勝者はないと語り、日本政府の政策を変更させることが重要だと指摘。「核兵器問題は全人類の問題だということを政府に問いましょう」と呼びかけました。

 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の中村桂子准教授は、「核に頼らない安全保障を示すことが必要だ」と語りました。

 国会議員や都道府県議員らに核政策を問う活動をしている「KNOW NUKES TOKYO」の高橋悠太さんは、核兵器をなくす運動にジェンダーや環境の視点から女性、若者、幅広い人々を巻き込むことが大事だと語りました。