「しんぶん赤旗」2022/10/12
県議会「石木ダム建設推進に関する決議案」に反対討論

 長崎県議会9月定例会最終本会議の7日、41人の議員から提出された石木ダムの早期完成を求める「石木ダム建設推進に関する決議案」に対し、日本共産党の堀江ひとみ議員は「水没予定地に生活する13世帯、約50人を行政代執行で追い出してつくる石木ダムは中止を」と反対討論を行いました。

 堀江議員は、水不足や洪水対策にダムは必要ないと指摘。1972年に住民が県知事、川棚町長と交わした「ダム建設の必要性が生じた時には、あらためて協議の上、書面による同意を受けた後、着手する」などの覚書にふれ、昨年10月の福岡高裁での石木ダム工事差し止め控訴審の判決で「県知事らを信頼し取り交わしたにもかかわらず、いまだに地元関係者の理解が得られていない」と指摘されたことを紹介。大石賢吾知事に対し「住民との書面による同意がないまま、ダム建設は進められている。過去の話ではなく50年前の住民との約束を守ってください」と求め、決議案に反対しました。

 採決の結果、反対は堀江議員と社民党の2人だけで、42人(自民、公明、国民、立憲民主、無所属)が賛成し、可決されました。