「しんぶん赤旗」2022/9/9

石木ダム市民団体が知事に申し入れ

 長崎県と佐世保市が川棚町に建設を強行している石木ダムをめぐり、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」と「いしきを学ぶ会」の2団体は7日、現在進められている県道の付け替え道路工事を中断したうえで地権者との話し合いを行うことや、ダム建設の必要性を問う公開討論会の開催に応じることなどを求め、大石賢吾知事にあてた申し入れ書を提出しました。

 申し入れ書では、長崎市の街頭でシール投票を過去5回実施し、9割が「石木ダム不要」と回答したとして、「県民の石木ダム建設事業に対する意識と県の主張には大きな乖離(かいり)が生じている」と指摘。「大石知事はこの点を考慮し、地権者との公開討論会に応じるべき」と求めています。

 大石知事はこの間、地元住民との話し合いを行っていますが、工事中断を求める地元住民に対し、大石知事のダム建設推進の方針は変わらず対立が続いています。

 県庁で河川課担当者に申し入れ書を提出した「市民の会」の田代圭介事務局長は「話し合いながら工事はどんどん進んでいる。工事を止めて話し合いをしてほしい。話し合いというのはそういうことだ」と訴え、同会代表世話人の西中須盈さんは「県は佐世保市の水が不足するというが、人口は減り水需要もうんと減っている。なんでここまで強引に進めるのか」と憤りました。