「しんぶん赤旗」2022/10/7
被爆者歌う会「ひまわり」が新たにスタート

 うたごえを通して、核兵器廃絶と平和な世界の実現をと発信を続けてきた、長崎の被爆者歌う会「ひまわり」が、新たに被爆者以外の市民をメンバーに加え「平和を歌う合唱団『ひまわり』」として再出発することになりました。4日、初めてのレッスンが長崎市内で行われました。

 長崎市の平和祈念式典で合唱を例年披露してきた旧「ひまわり」は2004年、被爆者だけで結成された世界でただひとつの合唱団でした。しかし、高齢化などで団員が8人まで減少。9月で発展的に解消しました。

レッスンに先立つ発足総会で、代表で指揮者の寺井一通さん(73)は、新合唱団では「歌の語り部」の役割を持ちながら、幅広く平和を希求する歌に取り組んでいきたいと報告しました。

引き続き団長を務める田崎禎子さん(82)は「大変な世の中になり、活動をストップするわけにいきません」と力を込めました。

 初めてレッスンに参加した女性(67)は「両親が被爆者でしたが、今まではスルーしてきました。祈念式典で歌われている姿に感動し、入団して新しい仲間をつくりたい」とのべ、祖父母が原爆で亡くなった男性(81)は「今まで心の中で応援していました。募集を知り、一緒に歌いたいと参加しました」と語りました。

新合唱団は、新たに12人が入団し、20人でスタートを切りました。