「しんぶん赤旗」2021/6/30
長崎被災協元事務局長 山田拓民さん死去
 長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の事務局長を2016年まで33年間務め、被爆者運動を担った山田拓民(ひろたみ)さんが28日、長崎市内の病院で死去しました。90歳でした。葬儀は29日に近親者で行いました。

 1945年8月9日、14歳の時に長崎の爆心地から3・3㌖の旧制県立長崎中学校で被爆。城山で被爆した、母親、姉、弟2人に再会しますが、半月の間に全員が亡くなりました。

 長崎大学を卒業し、高校の教壇に立ち、組合活動にも参加しました。

 61年に父親ががんで死亡したことを機に反核・平和運動に参加。山口仙二さんが被災協の会長に就いた83年、事務局長に就任しました。

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表理事を1990~99年、2005年~15年に努め核兵器廃絶、国家補償による被爆者援護法の制定や、原爆症認定を求める運動をけん引しました。