「しんぶん赤旗」2021/12/9

新婦人長崎支部が「戦争を語り継ぐつどい」

 新日本婦人の会長崎支部は、太平洋戦争開戦の日の8日、「戦争を語り継ぐつどい」を長崎市内で開きました。国の定める地域以外で被爆したために被爆者と認められていない「被爆体験者」の山本誠一さん(86)が戦争体験を語り、23人が参加しました。

1935年にスマトラ島(現インドネシア)で生まれ、母の郷里の茂木で育った山本さんは、国民学校で繰り返し暗誦させられた「教育勅語」のおかげで軍国少年に育ち、「早く大人になり特攻隊員として天皇のために命を捧げる」のが10歳の時の夢だったと語りました。

米軍機グラマンを撃ち落としたいと投げつける石を拾っていた時に原爆が落ち、吹き飛ばされました。軽傷でしたが一緒にいた友人が60日後に亡くなり衝撃を受けました。「次は僕の番か」と不安な日々だったといいます。

山本さんは「死んでも名誉と思わせる教育。こんな時代が二度とあってはならない。そのことが今日の不戦の誓いではないか」と話しました。

 これに先立ち、長崎県母親大会連絡会は、市内繁華街で戦時中の召集令状(赤紙)を模したビラ500枚を配布。中学生や高校生が受け取っていきました。