「しんぶん赤旗」2021/12/25

西海市崎戸町で陸上自衛隊水陸機動団が訓練計画

 長崎県西海市の崎戸町で、“日本版海兵隊”と呼ばれる陸上自衛隊水陸機動団が、町内全域での恒常的な訓練計画を立てていましたが、地元住民らの反対でこのほど計画が中止に追い込まれました。

10月に住民説明会が開かれ、訓練は町内全域で行われ、海上訓練は深夜まで実施されることが明らかになりました。毎月7日未満、年間70日未満としながらも訓練は恒常的に実施。観光地にもなっている芝公園の「さんさん元気らんど」を利用したCH47ヘリの離着陸訓練も定期的に行われるという計画に、住民からは、騒音被害や漁業への影響を懸念する意見が次々と出されました。

地元住民らは「崎戸町生活環境を考える会」を結成し、杉澤泰彦・西海市長に訓練断念の申し入れ(11月24日)をしました。日本共産党の渕瀬栄子市議は、訓練中止を求め一般質問(同30日)。同会の代表らが傍聴し、今月22日には、杉澤市長に「訓練計画の中止を求めるよう」要望書を提出し意見交換しました。

杉澤市長は、漁業協同組合からも強い反対の声があり、水陸機動団側から「今回の訓練計画は中止にする」との連絡が15日にあったことを明らかにしました。

渕瀬市議は「住民のみなさんが反対の声を上げられたのが一番の力だと思います。党議員としてこれからもともにがんばりたい」と語りました。