「しんぶん赤旗」2021/12/4

「協和商工過労死自死裁判を支援する会」などが学習会

 長崎県佐世保市の食品卸売会社「協和商工」に勤務していた男性=当時(25)=が自殺したのは過重な業務が原因だとして、遺族が同社に対し謝罪と損害賠償を求め、長崎地裁に提訴した裁判の支援を広げようと11月28日、同市で学習会が開かれました。「協和商工過労自死裁判を支援する会」と「日本国民救援会佐世保支部」の主催です。

 男性は2014年4月に同社に入社。商品の納入や営業活動などに従事していましたが、同年12月には1カ月に少なくとも165時間30分の時間外労働など、極度の長時間労働で精神障害を発症し、17年3月に自殺。19年3月に労災認定を受けています。

 白神優理子弁護士は男性の「たすけて、こらされる、仕事にころされる」(原文)など、友人に送信した多数のLINEや遺書を紹介し、「長時間労働を押し付けられいつも苦しみを訴えていた」と指摘。しかし、会社側は、労災認定されているにもかかわらずこれをすべて否定していると批判しました。

 尾林芳匡弁護士は、運動を盛り上げ、地域の世論で会社に圧力をかけてほしいと呼びかけました。

 参加者は「学校給食に食材を納めている企業のひどい実態を広めていきたい」など発言しました。

 男性の母親はあいさつで、葬儀には会社の上司は誰ひとり参列しなかったと批判。「真実をきちんと認めて、謝り是正してほしい」と語りました。