「しんぶん赤旗」2021/11/19

長崎健康友の会中央支部が黒ア晴生さんの写真展

 長崎市の「長崎健康友の会中央支部」は18日から20日まで、日本リアリズム写真集団長崎支部の黒ア晴生さん(86)の写真展「被爆者を撮り続けて」を友の会の交流スペース「ひだまり」で開いています。

 核兵器禁止条約の発効を受け、発効に貢献した被爆者の血のにじむような運動の歴史を、写真でアピールしようと企画されたものです。

 黒アさんは、被爆し、傷ついた体を抱えながら核廃絶を訴え続ける被爆者を53年間追い続けてきました。

 片岡ツヨさんを撮った「灼(や)かれた顔」(1984年)は、目から口元にかけてケロイドでひきつる横顔をアップで写しています。崎田マシさんの写真(1970年)は、ケロイドで2つの乳房が真ん中で癒着してしまっているもので、崎田さんが黒アさんに撮ってほしいと自ら胸元を開いたそうです。

 黒アさんは「被爆者を撮るということは、その人と裸の人間としてつきあい、相手の気持ちを撮っていくということ。年間やってこられたのは、そんなつながりがあったから」と語りました。

 自らも被爆した香焼町在住の女性(89)は写真を見て「悲しかねー」とつぶやき、「二度とこんな目に遭いたくない。戦争は絶対に嫌です」と話しました。