「しんぶん赤旗」2021/12/14

「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」
が提出した請願が委員会で審議

 長崎県と佐世保市が進める同市のテーマパーク「ハウステンボス」へのカジノを中核とする統合型リゾート施設(IR)の誘致に反対する「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」が県議会に提出していた「長崎県へのIR誘致と区域認定申請の中止を求める請願」の審議が10日、総務委員会で行われました。

 同ネットの篠崎正人共同代表が趣旨説明しました。篠崎氏は、IRの誘致計画があまりにも拙速に進められていることに県民の不安が広がっていると指摘。特に、ギャンブル依存症の深刻さを述べ、「被害が発生することが明らかな事業を県民の健康と安全、公共の福祉の増進を務めとするべき地方自治体が推進するのは、地方自治の本旨に反する」と厳しく批判しました。他委員会所属の日本共産党の堀江ひとみ議員が、紹介議員として発言しました。

 質疑の中で、IR推進課長が「事業者からはカジノで約1500億、それ以外の施設では約700億の収益があるとの提案を受けている」と答弁し、IR事業がカジノに依存していることがはっきりしました。採決の結果、社民党議員1人だけ賛成し不採択となりました。

 署名に取り組んでいる修道会のシスター(49)が傍聴し、「ショックです。議員の皆さんは、カジノが将来世代に様々な禍根を残すことをどう捉えているのか」と語りました。