「しんぶん赤旗」2021/3/7
「ストップ・カジノ!県民ネット」記者会見
 長崎県と佐世保市が同市のテーマパーク「ハウステンボス」へのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を狙っている問題で、「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」は5日、長崎県庁で記者会見を開き、カジノ誘致の中止を求める声明を発表しました。1月に県が「九州・長崎特定観光施設区域整備実施方針」を策定し、参加登録した5事業者を公表。審査が始まっていることを受けたものです。

 声明では、「新型コロナ感染拡大で国民・県民の生活が非常事態にあるもとで、県が着々と本事業の手続きを進めてきたことに憤りを禁じ得ない」と、事業中止を求めています。

 同ネットの新木幸次事務局長は、コロナ禍の下、カジノは典型的な3密状態でクラスターの発生源となるにもかかわらず、「実施方針」では「事業者の協力義務」としているだけで具体的な規制基準が示されていないと批判しました。

 佐世保市の「カジノ誘致問題を考える市民の会」の前川恵子さんは、「市長はカジノのプラスの効果しか言わない。マイナスの部分をきちんと説明するべき」だと訴えました。

 同ネットの朝長万左男共同代表は、カジノの反社会性が一番の問題だと指摘。「県の不況を打開するために、反社会性に依存する計画に目をつむって進めている」と述べました。