「しんぶん赤旗」2021/1/23
核兵器禁止条約発効を祝い アピール行動
 核兵器禁止条約が発効した22日、長崎市内では原爆が投下された午前11時2分に市内の教会やお寺の鐘が一斉に打ち鳴らされ、街中に響き渡りました。

 「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」は、禁止条約発効を歓迎するアピールを平和公園で行いました。

 平和祈念像前に「歓迎 核兵器禁止条約」「核兵器の終わりが始まった」と書かれた横断幕が掲げられ、「長崎県民の会」共同代表で、県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長と、長崎被災協の田中重光会長があいさつし、核廃絶に向けた決意を語りました。

 「原爆投下76年目にしてやっと、覆われていた雲の間から暖かい日差しが差してきました」と被爆者の城臺(じょうだい)美彌子さんは条約発効の喜びを語り、日本政府に条約参加へ舵を切るよう強く迫りました。

 同じく被爆者の田中安次郎さんは「志半ばで亡くなった先輩方に感謝し『やっとここまで来ましたよ』と報告したい」と述べ、「孫や子どもたちが二度と戦場へ行くようなことがないよう、これからも心を込めて活動していきたい」と語りました。

 午前11時2分に全員で黙とう。世界に存在する約1万4000発の核兵器に見立てた140個の黄色い風船を、被爆者らが一つずつ空気を抜いてしぼませ、核兵器を廃絶するまでがんばる決意を固めあいました。