「しんぶん赤旗」2021/7/28
石木ダム県知事との対話問題で住民が会見
 長崎県と佐世保市が川棚町に強行しようとしている石木ダム建設事業で、石木ダム建設絶対反対同盟は27日、中村法道知事と水没予定地に暮らす13世帯の住民との話し合いが、県の工事強行や条件設定などで一向に進展しないことを受け、同町川原(こうばる)地区で会見しました。

 地元住民や支援者ら約20人が参加。住民の見解をまとめた文書が配布されました。

 反対同盟の岩下和雄代表は「県は、全ての条件を呑まなければ話し合いに応じないという態度でいる。本当に私たちの気持ちを知りたいのであれば、条件を設けずに私たちと話し合いをもつべき」と訴えました。

 県は話し合いの当日のみ工事を中断するとしており、住民らが求めた話し合いの期間中の工事の中止や、新たな工事に着手しないことには応じないとしています。

 岩下代表は「当日の工事中断だけで話し合いができるのか。私たちは静穏な環境で話し合いをしたい」とし「私たちが断るだろうとの考えでいるのではないか。条件をのまない私たちを悪者にし、話し合いができない状況をつくってきている」と批判しました。

 住民の石丸勇さんは「両者対等の立場に立ってするのが話し合いであり、これは一方的に県が設定したもので、なっていない」と怒りをぶつけました。

 反対同盟では、配布された文書に準じたものを28日知事宛に送付します。