「しんぶん赤旗」2021/4/1
石木川の清流とホタルを守る市民の会」が県知事に抗議声明
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダム事業を巡り、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」は31日、中村法道知事宛ての「石木ダム工事強行と、質問に回答しない県知事に強く抗議する」との声明文を県に提出しました。

 声明は、同会が昨年5月と12月に知事に宛てた「地権者との公開討論に応じること」など2点の申し入れに対し、いまだに回答がないとして、「こうした態度は県民への非礼である」と批判。さらに、地元住民との対話を事実上拒否し続け、工事を強行していることに強く抗議しています。

 約10人が参加。土木部・河川課の松本憲明企画監が声明文を受け取りました。同会の田代圭介事務局長は、早朝や深夜の工事で、地元の人たちは寝られない、三度の食事もきちんと取れないと指摘。「あなたたちはそれを容認し、彼らの平穏な生活を奪っている」と怒りをぶつけました。

 参加者が、知事の回答を求めたのに対し、松本企画監は、「知事に伝える」とだけ答えました。

 ダム建設に伴う県道付け替え道路工事現場では、反対住民らの抗議の座り込みでこの区間の工事が滞っています。そのため、県は、この区間の工事で26日から6月まで、3カ月の工期延長を余儀なくされています。