「しんぶん赤旗」2021/7/2
県河川課が「石木ダム建設に反対する川棚町民の会」
などの文書提出を妨害
 長崎県と佐世保市が川棚町に強行しようとしている石木ダム建設事業で、「石木ダム建設に反対する川棚町民の会」などは1日、県庁を訪れ、中村法道知事に文書を提出しようとしましたが、土木部河川課の職員らがこれを妨害し、提出を断念する事態となりました。

 文書は6月27日に川棚町で開催された、石木ダム建設反対集会で採択された宣言文で、すべての工事や調査の一旦中止を求めていました。県は、中村法道知事と地元住民との直接対話に向け、住民らに協議の申し入れなどを行ってきましたが、その一方で道路工事や地質調査は強行し、話し合いの前提を壊しています。

 この日、水没予定地住民の炭谷猛さん(70)ら4人が秘書課を訪ねましたが、同課に続く廊下には警備員2人と河川課職員6人が立ちふさがり、「河川課で文書は預かる」と文書提出を妨害しました。炭谷さんが「それなら私1人だけ入れてほしい。ついてきてもらえばいい」「秘書課の職員にここまで来てもらいたい」などと譲歩しましたが、まったく聞き入れようとしませんでした。

 しばらく押し問答が続きましたが提出を断念。炭谷さんは「宣言文は直接知事に届けたい。だから秘書課に持って行った。河川課が入ってくる問題ではない」と怒りをあらわにしました。